あらすじ
酒を愛する男・神代蒼麻は、神降しの血を引きながらも、その力の正体を知らずに生きていた。
一族の裏の顔を知る妹の麻那。妹からの仕事の手伝いの依頼はやがて酒蔵や神社、企業の陰に潜む怪異事件へと蒼麻を導いていく。
そのなかで出会った妖艶な女性 黒狐・真響.。
真響との奇妙な酒の縁は蒼麻を物語の奥深くへと沈めてゆく。
陰陽五行に連なる五柱の妖狐たち。神代一族が封じた九尾狐。欲望を喰らい、人の営みに巣食う怪異。
そして、記憶と未来を縫いとめる異能。
酒の香りに誘われるように、蒼麻は真響とともに神代の血に刻まれた因縁へ踏み込んでいく。
これは、酒縁から始まる狐と人の怪異譚。
盃の底に映るのは、神か、狐か、それとも人の欲か。
酔うほどに真実はほどけ、惑うほどに縁は深まっていく。