あらすじ
「黄泉の政、また取りまとめ申す。〜大老・酒井忠清の冥府改革〜」
黄泉の国に来て約三百年。元・大老、酒井忠清は今日も仮判定係として働いていた。
そこへ持ち込まれた厄介ごとは、「暇を持て余した現代のネットワーク技術者が、下界のインターネットを見たいとうるさい」というものだった。
話を聞いた忠清は、思わず口にしていた。「見てみたい……」
こうして江戸時代の大老と現代のエンジニアによる、前代未聞の黄泉ネット開発計画が始まった。
インターネットとは網だ。電気はどう作る。真空とは何か——現代技術を江戸の言葉で理解しようとする忠清さまと、三百年前の人物に説明し続ける田中殿の凸凹コンビが、黄泉の国を変えていく。