あらすじ
銀河鉄道が誇る最高級豪華列車「グランド・コスモス・ライナー」、その最も豪華なスイート「ギャラクシー・パノラマ」ルームにて展示されていた秘宝「ヴェリディアン・エコー」が何者かに盗まれた。
GRSIチームYが捜査を開始すると、正体不明の謎の義賊集団『シャドウ・キャッツ』による犯行が示唆される。
シャドウ・キャッツの最大の特徴は、その目的が金銭や私欲のためではない、という点にある。彼らが標的とするのは、常に銀河の法や倫理の隙間をすり抜け、私腹を肥やす強欲な権力者や、悪辣な企業ばかりだ。
そして、彼らが奪うのは、不正な手段で得られた財宝や、隠蔽された真実を暴くための情報。犯行後には、必ずと言っていいほど、その権力者の不正を暴露する証拠が匿名でメディアに提供されるか、奪われたものが真の持ち主の元へ返還される。
その行動は、銀河の人々に二つの感情を抱かせる。一つは、彼らがもたらす「正義」への喝采。腐敗した権力への反抗者として、彼らを英雄視する声も少なくない。
もう一つは、彼らが既存の秩序や法を軽々と乗り越える存在であることへの、深い畏怖と混乱だ。彼らは逮捕されることなく、常に闇の中に消え去る。
GRSIを含む銀河の主要な治安組織は、これまで幾度となくシャドウ・キャッツの追跡を試みてきたが、その正体はおろか、メンバーの数、性別、種族、拠点など、確かな情報は一切掴めていない。彼らは、文字通り「影」のように現れ、そして「猫」のように自由気ままに去っていくのだ。
銀河鉄道総帥であるアリア・テレスは、かつてシャドウ・キャッツについて問われた際、「彼らは銀河の均衡を保つ、もう一つの秤。闇が深まれば、影はより色濃くなるものだ」と意味深な言葉を残したとされている。
果たして、彼らは正義の味方なのか、それとも単なる法を無視した犯罪者集団なのか。
そして、彼らはなぜ「ヴェリディアン・エコー」を盗み出したのか?いま、銀河の命運を左右する大事件が起こる。
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GRSI小説の第5話です。
どうぞお読みください。