あらすじ
王国に召喚され、勇者として魔王を討伐した男・久遠。
仲間と笑い、旅をし、当たり前のように未来を語っていた。
だが、戦いの後に王国から授けられた“特別な恩恵”は、祝福であり、呪いだった。
久遠は老いず、傷つかず、死ななくなった。
ただ一人、時間に取り残される存在になってしまったのだ。
仲間は老い、死に、伝承は風化し、国すら滅びていく。
それでも久遠だけは生き続ける。
名前を捨て、時代ごとに偽名を使いながら、再び人と関わり、また別れを迎える。
これは、不老不死になってしまった男が、
“生き残る役”として、仲間を見送り続ける物語。
終わりを望みながら、今日も生きている――そんな勇者の後日譚。