あらすじ
穏やかなリス渓谷で、エララは父と姉たちと共に慎ましく暮らしていた。
その美しさゆえに嫉妬を向けられているとは、彼女自身まったく気付いていなかった。
だが——
その平穏は、ある夜を境に崩れ落ちる。
闇を喰らう軍勢《レイド・デストロイヤー》が村を襲撃し、
谷は炎と悲鳴に包まれた。
捕らえられる運命から逃れるため、
エララは絶望の中で自らの顔を焼き、素性を隠す道を選ぶ。
裏切られ、
家族を失い、
醜く焼けただれた姿で、
自分が何者なのかすら分からないまま——
彼女は彷徨い続ける。
そして辿り着いたのは、忘れ去られた灰色の城。
そこには呪われし獣、
《七獣技の師》ケイリスが棲んでいた。
彼が告げるのは二つの選択。
「隠れて生きるか──それとも鍛えて戦うか。」
しかしエララは知らない。
彼女の血には、母が命をかけて隠した“古き妖精の力”が眠っていることを。
その力が目覚めるとき、
失われた美は炎と共に蘇り、
魂は復讐と希望の光へと変わる。
痛みに鍛えられ、
絶望に鍛えられ、
戦いの中で磨かれた少女は——
やがて闇に沈む世界で、
“燃える薔薇”として立ち上がる。