あらすじ
この世界では、人の価値は《貢献値》で決まる。
それは戦闘力でも魔力量でもなく――
どれだけ社会に役立ったかを示す、絶対的な評価指標。
剣も魔法も不得意な俺は、
戦えない者が集められる《調整科》に所属することになった。
仕事は雑用、記録、相談役。
誰からも期待されない、いわば学園の裏方だ。
だから知らなかった。
俺が当たり前だと思ってやっていた
「配置を考える」「無駄を減らす」「失敗を防ぐ」行為が、
学園全体の成績と安全性を底上げしていたことを。
そして――
《貢献値》は、本人には見えない。
評価記録を確認した上層部が静かにざわめき、
俺を見下していた連中は、
理由も分からないまま評価を落としていく。
これは、
戦わず、目立たず、気づかぬうちに世界を動かしていた男の話。