あらすじ
「魂はある」――。 2018年に科学的に証明されたその事実は、人類の定義を根底から覆した。 それから8年。2026年、人々は自らの魂をアバターへと移送し、仮想現実の世界で剣を振るう次世代MMO『Soul Warriors』に熱狂していた。
主人公・羽鳥俊樹(Tester Name: hardly)は、かつて初心者だった自分を救ってくれた、名前も知らない一人の少女を探すため、将来を約束された大学を中退し、その人生のすべてをゲームへと捧げる。
公式大会総合3位という輝かしい実績を持ちながら、彼が選んだ居場所は、中央都市の路地裏にある奇妙な店『LIGHT』だった。 そこは、誰もが嫌がる単純作業やドロップ品集めといった、通称「虚無作業」を請け負う代行店。
「あんたみたいな有名人が、なんでうちでバイトなんてしたいわけ?」 冷徹な店主・Rainyと、天真爛漫な看板娘・Sunny。 二人の姉妹が切り盛りするその店で、hardlyはバイト初日に「チャイルドドラゴンの羽500枚を明日までに集める」という、常識外れの無理難題を突きつけられる。
だが、彼には秘策があった。 親友が作り上げた、公式リストには載らない「独自のミニチュア・スキャンマップ」。そして、中堅装備である☆5ドラゴン装備を、魂の操作技術だけで極限まで使いこなす超絶技巧。
不可能を可能にするhardlyの戦いは、やがて運営の影や、この世界に隠された「魂の真実」へと繋がっていく。 果たして、彼は「検索に引っかからない少女」に再会することができるのか。
――これは、地べたを這いずる「虚無」の先で、魂の輝きを探し続ける一人の戦士の物語。