あらすじ
写真家志望だが、現実の醜さにレンズを向けられなくなった女子高生・真昼(マヒル)。
彼女には秘密があった。金曜と土曜の深夜2時、世界がコバルトブルーに染まり、静止する現象「サイレント・ブルー」だ。
止まった雨、誰もいないスクランブル交差点。そこは彼女だけの美しいスタジオだった——はずだった。
ある夜、真昼はその世界で動くもう一人の少女・ヨルと出会う。
誰よりも派手で、誰よりも傷だらけの彼女は、真昼のカメラの「ある力」に気づき、蠱惑的に微笑んで言った。
「ねえ、あたしのこと撮ってよ。……ここから“消して”ほしいの」
真昼のカメラで撮影された対象は、現実世界から**因果ごと削除(デリート)**される。
それは、痛みを取り除く魔法の加工アプリか、それとも存在を削り取る呪いか。
これは、深夜2時のたった1分間だけ世界のバグと遊ぶ、共犯者たちの記録。