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2042年。 その年を境に、新生児の産声は確認されなくなった。 生命兆候に異常はない。 それでも、意識だけが芽生えない。 三十年後。 たったひとり、産声を上げた子どもが生まれる。 それ以来、世界は再び沈黙したままだ。 2087年。 唯一の「声」を持って生まれた少年は、 研究施設の管理下で、祖母と静かに暮らしている。 これは、世界を救う物語ではない。 ただひとり取り残された少年が、 それでも「生きる」ことを知るまでの、 小さな記録と記憶の話。
想い人を遠くから見つめ続けるだけの存在――まるで「影」のような私。 想いを伝えることも、隣に立つこともできないまま、ただその笑顔を見守り続けていた。 届くことのない感情と、静かに積もっていく想い。 それでも私は、今日も同じ場所から彼女を見ている。 報われない想いの儚さを描いた、静かな短編。 届かない想いを描いた短編です。