あらすじ
世界は契約で管理されている。
生きる理由さえ書類で決められる社会だ。
それは残酷な制度ではない。
むしろ、曖昧さを排した誠実な仕組みだった。
――本来なら。
だが、ごく稀に例外が生まれる。
〈空白〉。
契約が処理できなかった人間。
世界は空白を許さない。
だから原因を必要とする。
真実である必要はない。
説明できれば、それでいい。
出所したその日、
元泥棒リーベスは女神と再契約を結ばされた。
空白が生まれた理由を、一人決めること。
それが彼の仕事だ。
そして彼は選ぶ。
誰かではなく、自分を“原因”にすることを。
これは、
正しさが行き過ぎた世界で、
例外処理を引き受け続けた罪人の物語。
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