あらすじ
王宮舞踏会の夜、公爵令嬢エルミナは、王太子レオナールから突然の婚約破棄を告げられた。
「貴様は偽の聖女だ」
エルミナは静かに礼をした。
「婚約破棄、確かに承りました。
では、聖女加護の提供を停止いたします」
その三秒後、王太子殿下の金髪が散った。
エルミナが婚約者として提供していた聖女加護、計五百五十件。
頭髪保護。
寝癖抑制。
肌荒れ防止。
空調安定。
聖女候補の光演出補助。
寝起き声爽やか補助まで。
婚約破棄により、契約条件を満たさなくなりました。
ただいまをもって、順次停止いたします。
怒らず、泣かず、ただ契約通りに。
王太子殿下の頭皮は、自己責任でございます。