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日本で編集者として働く「わたし」は、恋人の突然の死をきっかけに、言葉を失いかけていた。そんなある日、差出人不明の一通の招待状が届く。「砂の海で、あなたの失ったものを返す」。 導かれた先はナミビアの世界遺産「ナミブ砂海」。砂丘の影に眠る幽霊都市、白く崩れた家々。そこでわたしは、骨で作られた小さな鈴と出会う。鈴を鳴らすたび、世界は“少しだけ”巻き戻り、死者の痕跡が砂から覗く。 旅はやがて、恋人の死の真相と、わたし自身が無意識に封じた「ある記憶」に触れていく。失ったものは戻らない。それでも、砂の上で鳴る鈴は、未来へ進むための音になる――。