あらすじ
『海の声が聞こえなくても』あらすじ
高知市・桂浜近くで暮らす小学三年生の田中小百合は、家族と海と阪神タイガースが大好きな少女だった。
しかし南海トラフ巨大地震が発生し、巨大津波が町を飲み込む。父、母、兄、親友を失った小百合は、あまりの衝撃に言葉を失う。
そんな彼女を支えたのが、同じく家族を失った白田栄子だった。血の繋がりはなくても、二人は母と娘として生き始める。
やがて小百合は、栄子の愛、周囲の支え、そして大好きなタイガースへの想いを力に、少しずつ人生を取り戻していく。
大人になった小百合は、阪神タイガースの球団職員となり、家族を持ち、最後には桂浜でこう語る。
「私は、ちゃんと生きたよ」
喪失の先にある再生と、血を超えた家族の物語。
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『土讃線、止まった秋』あらすじ
11月1日。紅葉に染まる四国山地を、特急「南風」が走っていた。
しかし南海トラフ巨大地震が発生。土讃線の山岳区間で、川原恒一が運転する南風14号は非常制動により脱線を免れる。一方、対向の南風11号はトンネル入口で脱線・激突し、軽油に引火。多数の犠牲者を出す惨事となる。
救助隊はすぐ来られない。道路は寸断され、通信も混乱。川原、石原車掌、地元住民、旅館、農家、医師たちは、孤立した大歩危駅で必死に命をつなぐ。
南風11号の運転士・真鍋悠真は、最後まで乗客を守ろうとして殉職する。やがて復旧作業が進み、止まっていた土讃線に再びディーゼル音が戻る。
年月が流れ、真鍋の息子・龍樹は運転士となり、父が守ろうとした鉄路を走らせる。
これは、鉄道が止まった日の物語であり、失われた命の記憶と、受け継がれた志の物語。