あらすじ
エラリアは人里離れた谷間で静かに暮らしていたが、その美しさが最恐の暴君、魔王モーヴェインの欲望を呼び起こしてしまう。自由を守るために父が命を落とすと、エラリアは白鳥の姿に変えられてしまう──美しく、物言わぬ、そして呪われた存在に。
獲物として追われ、絶望と忘却の狭間で彷徨う彼女の運命は、別の白鳥に救われたことで変わり始める。それはかつて失われた王国の王女、黒鳥へと変えられたニメリアだった。同じ敵によって呪われた二人は、魂でしか語り合えない。どちらも、残酷な呪いの囚われ人。
美しさが罪となり、闇の魔法が王国を支配する世界で、二人の呪われし姫たちは、自らの呪いを解き、愛する者を救うため、果てしなき旅に出る。唯一の希望は、伝説の白と黒のアメジストの結晶を見つけること──あるいは、本当の力が自分たちの心に宿っていたことに気づくこと。
二つの翼。二つの王国。ただ一つの真実──彼女たちは閉じ込められるために生まれたのではない。飛ぶために生まれたのだ。
変身、勇気、痛み、姉妹の絆… そして贖いを描いた壮大なファンタジー。