あらすじ
「レナリア・エスト、聖印盗難の罪で断罪する」――大広間でそう宣告された瞬間、下級侍女の私は震えながらも言い返した。「今夜、証拠を提出します」。偽聖女セラフィーネの涙と拍手が渦巻く中、冷徹で名高い王宮魔導師長ヴァルハルトが処刑を止め、王命監査局を呼びつける。私の胸に隠した“記録珠”は、真実を映す唯一の武器。だが敵は証拠を奪い、嘘の証言を用意して逃げ切るつもりだった。ヴァルハルトは転移封鎖で逃げ道を断ち、公開裁定の場で私に「提出しろ」と命じる。映像が映したのは、盗んだ“手”の正体と、偽聖女の横領。嘘が崩れた瞬間、私は冤罪を晴らし昇格し、彼は手の甲に口づけて婚約を公表する――逆転は、甘く確定する。