あらすじ
21世紀末、国家間の資源枯渇と技術格差を背景とした大規模な武力衝突――後に「第三次世界大戦」と呼ばれる戦争が勃発した。
戦争の過程で、それまで偶発的・超常的現象として扱われていた一部の事象が再現性と観測可能性を伴って確認されるようになる。
これらの現象は総称して「魔法」と呼ばれ、戦局を左右する新たな戦略要素として各国の注目を集めた。
戦争中期以降、各国は魔法の軍事転用を目的とした急速な研究・開発競争に突入するが魔法は即時的な決定打とはならず、被害の拡大と資源消耗のみが進行した。
最終的に戦争は、明確な勝者を生まないまま段階的に終結。
戦後処理において魔法は全面的禁止ではなく、管理・制限を前提とした技術体系として国際的に容認されるに至った。
戦争終結後、魔法技術は当初こそ軍事・抑止力を中心に運用されたが、制度化と理論整理が進むにつれ、医療、建築、輸送、エネルギー補助など
日常生活の基盤技術として社会へ浸透していった。
現在――2166年。
国家間の大規模戦争は回避されているものの、資源を巡る局地的衝突や代理的な小競り合いは断続的に発生している。各国は魔法力の保有量・運用精度を抑止力および国力の指標として競い合い、世界は事実上の冷戦状態に置かれていた。
日本においては、魔法適性者を教育・管理する学院制度と国家防衛を担う軍事組織が並行して運用されるようになる中、その制度の内部で一人の少年が例外的な評価を受けていた。
※本作品はフィクションです。実在する団体名・人物名等とは一切関係ございません。