あらすじ
無実の罪により深海監獄アビスロックへ投獄されたトビウオ魚人の青年ジル。
そこは囚人たちが三大派閥に分かれ、看守すら介入できぬ抗争が続く閉鎖世界だった。
囚人たちは種族・思想・利害によって結束し、監獄はすでに一つの国家のような均衡の上に成り立っている。
そんな世界でジルは、元看守のロブスター魚人バレルと出会う。
彼は監獄の構造を熟知する男だった。
やがてジルは気づく。
この監獄は単なる刑務所ではない。
政府にとって不都合な存在、
国家の闇を知る者、
そして“ある計画”に関わる者たちが集められた場所であることに。
既存の三大派閥に属さぬ者たちを集め、ジルは新たな勢力
「無所属同盟・蒼海の解放軍」を結成する。
それは監獄の均衡を崩す危険な賭けだった。
無名の囚人にすぎなかった青年ジルの決断は、
やがて三大派閥の抗争を激化させ、
監獄全体を巻き込む戦いへと発展していく。
しかしアビスロックの混乱の裏では、
連邦政府による極秘計画と、囚人たちの存在理由に関わる巨大な陰謀が静かに動き始めていた。
魚人、獣人、異なる種族の思惑。
監獄内の権力闘争。
そして国家規模の政治的陰謀。
閉ざされた深海監獄で始まった小さな反抗は、やがて外界をも巻き込む戦火へと変わっていく。
仲間を守るため、そして自らの“居場所”を手に入れるため――
ジルは戦略と覚悟を武器に、この監獄世界を生き抜く。
多種族社会の政治的思惑と勢力抗争を描く、
群像性と戦記性を軸にしたダークファンタジー。