あらすじ
『魔法少女まどか☆マギカ』は、
感情論でも、哲学でも、単なる鬱アニメでもない。
これは――
極めて論理的に設計された“構造物語”である。
本作『まどマギ構造解説 ― なぜ、鹿目まどかは神となったのか ―』は、
キャラクター論や名シーン解説を目的とした考察ではない。
扱うのは、
なぜ魔女化は避けられなかったのか
なぜ世界は書き換えられたのか
なぜ、ほむらだけが覚えていたのか
なぜ、鹿目まどかは「救われているのに不在」なのか
そして、なぜキュゥべえは“悪ではない”のか
といった、作中で説明されないが、確実に存在する構造の部分である。
本解説は、 「感情」や「印象」ではなく、
作品内部のルール・優先順位・例外処理を軸に、 テレビシリーズと劇場版を一つの体系として読み解いていく。
重要なのは、
鹿目まどかを特別視しないことだ。
彼女は選ばれた存在ではない。
奇跡の少女でもない。
ただ、条件をすべて満たしてしまった被験者にすぎない。
そして、 暁美ほむらは英雄ではない。
彼女は「世界と噛み合わなくなった願い」を最後まで捨てなかった存在だ。
本作では、
神まどかを「法則」ではなく
“観測不可能な個人”として再定義し、
インキュベーターを
感情を持たないが、極めて親切なマニュアル存在として描き直す。
結果として、 これまで「雰囲気」や「比喩」で処理されてきた矛盾点は、 すべて無矛盾で接続される。
これは、答えを押しつける解説ではない。
むしろ――
「なぜ、ここが分からなかったのか」
「なぜ、違和感を覚え続けていたのか」
その理由を言語化する試みである。
まどマギを
好きな人にも、距離を置いていた人にも、
そして「すごいとは思うが、よく分からなかった」人にも向けて書かれた
構造読解の記録。
読後、もう一度最初から見返したくなったなら、
それがこの作品の役割である。