あらすじ
黒田憐斗は、交通事故によって一度命を落とした青年だった。
しかし、闇の底で再び目を開いたとき、彼は異世界で「勇者」 として蘇っていた。
魔王を討ち、世界を救うために召喚されたーー
表向きは、そいうことになっている。
だが憐斗は知っていた。
自分が゛偶然゛蘇ったのではないことを。
この世界の裏側で蠢く強大な意志が、
自分を「駒」として呼び寄せたことを。
そして憐斗は決めた。
勇者として世界を救うふりをしながら、黒幕として
世界を掌握すること。
与えられた聖剣も、仲間たちの信頼も、王国の期待もーー
すべては憐斗が裏で仕掛ける
壮大な計画のための道具にすぎない。
表では人々を導く英雄として微笑み、裏では王国の腐敗を暴き、
魔族の勢力図を書き換え、さらには゛勇者召喚゛そのものの
真相へと手を伸ばしていく。
やがて憐斗はきづく。
この世界を操っているのは、自分だけではない。
彼の死と再生に関わる゛本当の黒幕゛がさらに
深い闇の底で笑っていることに。
勇者でありながら黒幕。
救世主でありながら破壊者。
二つの顔を持つ憐斗は、世界の運命を手のひらに
乗せながら、自らの存在理由を探し続ける。
彼が救うのは世界か、それとも・・・か。
そして、最後に笑うのはーー誰なのか。