あらすじ
十五歳の誕生日。
止まっていたはずのスマートフォンが、不意に光を灯す。
表示されたのは、知らない番号と、たった一言のメッセージ――
「電話してください」
半信半疑でその番号にかけた少女の耳に届いたのは、
十三年前に亡くしたはずの母の声だった。
なぜ、いま、その声が届くのか。
なぜ、自分は涙より先に「言葉」を探してしまうのか。
波音の届く丘に佇む、白い電話ボックス。
誰にもつながらないはずのその受話器は、
今日も誰かの想いを未来へ運んでいく。
――これは、“さよなら”で泣く物語ではない。
“ただいま”と“おかえり”を重ね、未来へ進むための物語。