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世界は、200年前に核の炎で焼かれた。 文明は崩れ、秩序は暴力に書き換えられた。 キャピタル・ウェイストランド。かつての首都は今、緑色の怪物と、錆びた鉄と、乾いた血の味に支配されている。 生き残るために必要なのは、トリガーを引く速さと、他人を蹴落とす非情さだけ。 誰もがそう信じている世界で、たった一人、銃を捨て、鍋を手に取ることを選んだ男がいた。 これは、英雄の物語ではない。 損得勘定のできない「愚か者たち」が、暴力の味がする世界に、一振りだけの「塩(文明)」を取り戻そうとした、ささやかな抵抗の記録である。