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ある朝目覚めると見たことのない金髪美人が目の前にいた。 周りを見渡すと“ゲームによく似た非現実の世界”ということだけは本能的に理解できた。 “ここは現実世界じゃない”“少なくとも自分が生きていた世界ではない”ことだけは確信している。 たいしてやりこんだゲームでもないのに、なぜここに? なぜか冷静でいられる自分、状況にも疑問を感じながらも、周囲の人間には辻褄の合う話を口が勝手に喋ってしまう。 そして“彼”は最大の疑問に頭を悩ませる。 ―俺は本当は誰なんだ?― ―元の世界とはどこなんだ?― ―本当の名前も顔も年齢も思い出せない―
“天才帝国”と呼ばれるアルティア帝国。その末っ子として生まれたセルリア・アルティアは、青い髪と瞳を持つ小さな姫だった。 この国では、女性は家を守り夫に尽くすことが求められ、魔術を扱う女性はほとんど存在しない。 しかし、生まれたばかりのセルリアは、赤子のはずなのに兄の見せた魔術の流れを“正しく理解した目”で見つめていた。 セルリアは成長するにつれ、その才能を隠しきれなくなっていく。 魔術を語る時だけは落ち着きがなくなり、書庫にこもっては魔法陣を描き、魔術には目がなかった。 常識に縛られない天才姫。 世界の理を揺るがす異端の才能を持つ少女は、やがて敵と戦いながら、誰も到達したことのない魔術の深淵へと踏み込んでいく。