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Web小説家、過労死して自作の世界に転生する 俺は堀川拓也、32歳。細々と商業単行本も出せているWeb小説家だ。 ある日、締め切り地獄の果てに過労死した俺の前に、胡散臭い魔法使いコスプレの神様が現れた。 「責任を取ってください」 なんでも、俺がエタらせた小説『剣と魔法のエルディア』の世界は、実際に存在しているらしい。しかも、俺が更新を止めたせいで「結末が存在しない」状態になっていると。 「特例として、あの世界に転生してもらいます。そして——結末を、紡いでください」 こうして俺は、自分が書いた小説の世界に放り込まれた。 設定は全部知っている。ダンジョンの構造も、敵の弱点も、勇者が覚醒する日時も——全部、俺が決めたことだから。 でも、問題がある。 俺が書いたのは全50話。勇者が魔王城に乗り込むところで更新が止まっている。つまり——結末だけは、俺にも分からない。 自分が作った最高の主人公と一緒に、自分が書けなかった結末を紡ぐ。 これは、エタらせた作者の、ちょっと変わった責任の取り方。
中学三年生の那郎は、鳴かず飛ばずの無名投稿者。趣味で上げた新作が、翌朝“盗作”の烙印を押され炎上する。相手はランキング常連の“暗夜聖女”――堀津琉亜。わずかな差で先に投稿された彼女の作品と、登場人物の名前や世界観が一致していた。 窮地に立たされた那郎は、自分の書いた物語の断片に覚えのない“懐かしさ”を感じる。削除すれば楽になるはずなのに、胸の奥で誰かが「続けろ」と囁く。追い詰められながらも彼は投稿を続け、やがて暗夜聖女本人から擁護のコメントを受け取る。 彼女の反応は不可解だった――なぜか那郎の文章に“既視感”を覚え、守ろうとする。二人は互いの作品を介して近づき、炎上の真相を探り始める。その過程で浮かび上がるのは、前世で勇者と聖女だったという暗い記憶。盗作騒動は、ふたりの魂を結ぶ運命の扉となる――。 ※この作品はカクヨム、アルファポリスにも掲載しています。