ランダム10

作品の中から、日替わりで各ジャンル10作品をランダムにピックアップ。思いがけない作品との出会いをお楽しみください。 (2026-05-04)

あの日、海が見ていた

島で暮らす高校生・航たち四人は、卒業を前に“それぞれの道”へ進むはずだった。 しかし、航は忽然と姿を消した。 それから6年後。島を離れ別々の道を歩んでいた3人のもとへ、航の白骨遺体が島の沖で発見されたという知らせが届く。 島に古くから語られる“海に人を呼ぶもの”の言い伝え、それとも 人の仕業か 美しい海の下に沈む秘密が、その死の真相を照らし出す。

コワレモノ Fragile Take Care

売れない小説家の廣田彩香は、数ヶ月前に神戸で発生した連続猟奇殺人事件を解決に導いたことにより一躍時の人となっていたが、次回作の執筆活動に対してスランプに陥っていた。 あまりにも上手くいかないと感じた彩香は、年末年始を過ごすために芦屋の自宅から故郷である兵庫県北部の豊岡へバイクで帰省することになった。 ネタ探しのために母校の中学校を訪れると、中学時代の恩師である鈴村先生と再会し、意外な情報を得る。それは、同級生だった福田菜月が舞台女優として活躍し、現在、豊岡近郊の城崎でホラー映画の撮影のために滞在しているというものだった。 彩香は、城崎の格式あるホテルに福田菜月を訪ね、中学校以来となる再会を果たす。菜月は、城崎の円山川沿いの廃墟となったホテルを舞台にしたホラー映画で「幽霊役」として出演していることを明かし、映画への期待を伝える。 しかし、その夜に菜月がホテルの最上階から飛び降りて自ら命を絶ってしまう。最初は自死かと思われたが、事件性があるものとして兵庫県警による捜査が行われることになった。それは、兵庫県警の刑事で、彩香の友人でもある葛原恵介にとって悲しい事件となってしまうのだが……。

【秋の文芸展2025】貴方が殺した青、私が隠した白

「サヨナラ」 鏡に残されたルージュの文字。 挙式三十分前、完全な密室状態のブライズルーム(新婦控室)から、私の親友・真理は煙のように消え失せた。 残されたのは脱ぎ捨てられた純白のドレスと、傲慢な新郎、そして呆然とする警察官たち。 「ありえない……窓もドアも開いていないのに、どうやって?」 誰もが首をかしげる中、私だけが知っている。 これは彼女が仕掛けた人生最大のマジックであり、私が観客席の最前列で手引きした復讐劇だということを。 「秋の文芸展2025」参加作品。 モラハラ婚約者から逃げる花嫁と、それを手引きする「私」の、少しビターで爽快な友情ミステリー。

雨に溶ける館

大粒の雨が降り続く夜、私は妹リナの死を巡る手紙を手に、古びた洋館を訪れる。館の老婦人・マリアは微笑むだけで何も語らず、執事の冷ややかな警告だけが私の心をざわつかせる。 館内は湿気に満ち、床の軋みや雨音、古い絵画の影がまるで生きているかのように私を追う。手紙には「秘密を知った者は、消される」と書かれ、幼い頃の妹の記憶と重なり、恐怖が心を締めつける。 地下室に導かれるように進むと、床の赤いシミや揺れる影、絵画の指先――すべてが心理的な仕掛けであることに気づく。リナの死も手紙も、恐怖も、マリアによる巧妙な心理劇だった。 恐怖と理解が交錯する中、私は館の一部となったかのような感覚に陥る。翌朝、雨が止んだ館の外には霧が漂うが、手紙や影、雨音の記憶は脳裏に焼き付き、再読するたびに心理トリックと恐怖の構造が新たに浮かび上がる――人の心を映す鏡のような館での体験は、決して消えない。

「探偵コンビ翔&沙奈」

風見丘学園──一見、普通の高校だが、校舎の古い通路や地下には誰も知らない秘密が潜んでいる。 ここで繰り広げられる事件は、日常の延長のように見えて、些細な違和感や偶然の痕跡から、思わぬ真実へとつながっていく。 主人公の 瀬戸翔 は、一瞬の出来事をほぼ完全に記憶する能力を持つ少年。 その能力を駆使して、校内で起こる不可解な事件や小さな謎を解き明かしていく。 ヒロインの 結城沙奈 は、心理観察に優れ、わずかな仕草や表情から人の心を読み取る力を持つ。 翔の能力と沙奈の洞察力が組み合わさることで、単独では気づけない真実も見えてくるのだ。 二人はクラスメートや部活の仲間、教師たちから依頼を受けながら、学園内で起こるさまざまな事件に挑む。 消えた展示物、紛失した部活日誌、地下室の封印──事件は小さく始まるが、次第に学園全体の秘密や、誰も知らない影の存在に迫っていく。 翔の冷静な記憶力と沙奈の鋭い観察力が交錯する学園ミステリー。 笑いあり、緊張あり、そして時には危険も潜む日常の中で、二人の探偵コンビは、今日も新たな謎に挑む。

秘密の守り人

10年前、裏社会を震わせた男の惨殺事件。 真相は闇に沈み、関係者たちの人生だけが静かに狂い始めた。その中には一人の少年と少女がいた。 そして現在――高校生の怜雄は、ある秘密を抱えていた。絶対にばれてはいけない。ある、秘密を。 いじめ、暴力、裏社会、そして消えない恨み。 無関係だったはずの人間たちの線が、 いつしかひとつの“真実”へと収束していく。 過去と現在が交錯するダークサスペンス。 復讐が復讐を呼び、日常が崩れ落ちていく。 運命に抗う者たちの物語が、いま動き出す。 カクヨム、ノベルデイズ、エブリスタ、アルファポリスでも連載中です