ランダム10

作品の中から、日替わりで各ジャンル10作品をランダムにピックアップ。思いがけない作品との出会いをお楽しみください。 (2026-06-20)

揺れているのは、地面だけではない。 地方都市の市役所で働く宮坂恒一は、耐震業務に関わりながら、街の異変に最初に気づいてしまう男だ。建物の壁に走る細い亀裂。誰にも聞こえない低い地鳴り。記録には残らない、しかし確かに存在する揺れ。 彼だけが、それを「知っている側」にいる。 かつて、ほんの小さな地震で母を失った。その事故は天災として片づけられ、理由も責任も曖昧なまま消えた。以来、宮坂は理解している――この街は、壊れるべき場所を知りながら、何もせずに立っているのだと。 調べるほどに浮かび上がるのは、隠された地盤データ、消された警告、そして「問題を起こさないための判断」。危険は見えているのに、誰も止めようとしない。むしろ、見なかったことにする方が合理的だと信じられている。  やがて、警告は間に合わない。  地震が迫ってくる。  ああ、ここは地獄だ。 崩れる建物、繰り返される説明、何事もなかったように戻る日常。真実を知る者は切り捨てられ、街は静かに立ち直ったふりをする。 『地』は、派手な破壊ではなく、見過ごされ続けた小さな揺れが、確実に人を殺すまでの物語である。 読後、足元の感覚が、少しだけ信用できなくなる。

消えない思い

12歳の時に父親に性的虐待を受けた私は13歳の冬に家出をする。そして、実家から遠い街でパパ活をしながら一人で生きていく。ふと父親への殺意が芽生え実家に久しぶりに帰る事にした私は父親への復讐を果たす為、父親を殺そうとする。しかし、既に父親は脳梗塞で死んでいた。その後、児童養護施設に入所させられる前日に逃げ出して、また一人でパパ活をしながら生きていく。そして、パパ活で知り合った客と同居生活を送る事になる。そこで自身のパパ活生活を元にした小説を書いてとある賞に応募すると書籍化が決まり本が発売されて半年後に生き別れた姉から私の公式SNSにDMが送られてくる。DMを通じて私は姉と再会する。今度は姉と共同生活をするようになり私は幸せな生活を送る。しかし、私は小説が書けなくなった。私は小説を書くために既に警察に捕まっていた同居生活をしていた元パパ活おっさんとおっさんが刑務所を出所後にまた会いに行く事を決める。そして、姉が彼氏にプロポーズをされて私は今度はパパ活をしないでまた一人で生きていこうとする。